【トランペット】マスタークラス通訳&伴奏 レッスンメモ②

前回の投稿 に引き続き、通訳兼任伴奏を担当させていただいたウーヴェ・コミシュケ教授のトランペットマスタークラス(オンライン)について、印象に残ったことを備忘録として記録しておきたいと思います。
今回は①の記事から生徒さんが入れ替わり、オンラインでご参加されていた別の学生さんのレッスン(無伴奏)についてです。

まずは一通り演奏し、レッスンに移る流れは通常通り。
聴き終えると先生はまず、いくつかパーソナルな質問(年齢・楽器歴・プロを目指しているのか・一日の練習時間・練習時間の割り振り)を投げかけられました。その後はもう曲目のレッスンではなくて完全に【練習の仕方】についてのとても興味深〜い講座が繰り広げられました!

ピアノのレッスンでもテクニック面の細やかなレクチャーでその1時間が終わるということは多々あることですが・・・私の師匠がよく言っていたことと楽器は変われど同じキーワードが出てきたので、心の中で「同じこと言うてはるー!」と思いながら通訳をしていました。そのキーワードとは・・・

「効果的で効率的な練習しか意味がない!」

と言うこと。

最初の先生からの質問について、この学生さんは毎日大体5時間ほどのまとまった時間の中で練習をしているとの答えだったのですが、同じような練習をしている日本の学生さん、本当に多いと思うのです。(できない→不安→ひたすら同じところを吹くのループになりがち、とこの学生さんも話していらっしゃいました)

コミシュケ先生も、アジア人の学生は本当に長時間練習しすぎる、その練習の仕方も思考も間違っていて(total falsch!と断言されていました…)危険だから、今すぐ改善するべきと。

ちょうど五輪が開催されているところですが、アスリートの練習方法や筋トレを例に、音楽家にとってもどんな練習が必要なのかを説明されて、細かく具体的な練習メニューも提案されていました。

トランペットの場合には、口の周りの筋肉を鍛えてコントロール力をつけることが必要なようです。そしてその筋肉たちは普段の生活ではあまり使われないから、意識的にトレーニングする必要があるのだそう。いま筋肉の事典を見てみたところ、口輪筋・下唇下制筋・頬筋・笑筋あたりのことでしょうか。

学生さんも、こんなこと教えてもらったの初めてです・・・とポジティブながらもとても衝撃を受けていた様子で、明日から短く賢く効率よく練習します!とにこやかに終了しました。私にとっても、レッスンの中で音楽面に加えて効果的な練習の方法について、その人に合わせてお伝えしていく良いヒントが得られました。


「賢くて効率的な練習方法」を知りたい方、私のレッスンのなかでもその方に合わせてお伝えしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
ピアノソロのレッスン以外にも、伴奏者の立場からのレッスンも行っていますので、どの楽器の方もウェルカムです!(場所は都内のレンタルスタジオ及びオンラインです。)